2022年9月30日(金)
なんくるないさ~
“なんくるないさ~”は,沖縄の方言で,“何とかなるさ”という意味となります.この言葉の表面的な表現だけを受けて,いい加減でも何とかなるよね,というふうに解釈をされてしまう事がありますが,実は非常に深い意味を持っています.
本来は,なんくるないさ~の前に,“まくとぅそーけー”という言葉がつきます.まくとぅは真であり,“まくとぅそーけー なんくるないさ~” 全体としては,“人として正しい事をし,誠実に生き,懸命に努力をしながらやれるところまでやったならば,後は何とかなる,きっと上手くいく,そう信じることだよ” という意味があります.日本の諺ですと,人事を尽くして天命を待つ,に近い表現となり,必要以上に心配しないとの意味になります.
アメリカからの報告ですが,心配事がどれくらい現実になるか?という研究があります.心配事のうち,79%は現実に起こらず,16%は事前に準備すれば対応可能であり,心配事が現実に起こるのはわずか5%だったとの事です.天気予報で雨が降る確率5%という表現は確立が少なすぎてありません.
それでは必要以上に心配すると,どうなるでしょう? 心配し過ぎる状態が続きますとストレスとなり,対応するためにコルチゾールというホルモンがでてきます.コルチゾールの慢性的な分泌過多により,動脈硬化が促進し(血管年齢の増加),骨粗しょう症が増悪(骨年齢の増加),免疫力が低下し(免疫老化),脳の海馬にダメージを与える事で記憶力や認知機能を低下させ(脳の老化),脂肪を蓄積させて肥満を増強しメタボリック症候群を増悪させます.また,心もしぼんで行きます.
必要以上に心配しない,事は心と身体を若く維持する上でとても大事です.
さあ, なんくるないさ~